このポルシェ911 カレラSはエンジン始動不良で入庫してきたらしい。
この依頼を受けたのは、埼玉県春日部市で主にフランス車の整備を行っている(有)アールエスウーノさんです。
フランス車だけでなく、その他輸入車の整備も数多く行っている。
そんなアールエスウーノさんに先日「エンジンの始動がとても悪く原因を究明したい」と依頼があったそうです。
バッテリーが弱っているのかなぁと思いきや、購入して1年半ぐらいとの事。
ただバッテリーの劣化はいろんな事が考えられるため、バッテリーをテスターで確認。
全くと言って問題ないバッテリー”とBOSCHの診断機のお墨付きが!
CCA、始動電圧、最低電圧全て確認しても問題なし、じゃ他に考えられる原因は?
このような始動不良は他の車での経験があるとアールエスウーノの社長さんが教えてくれた。シトロエンのC6という車にもこのようなエンジン始動不良が多いらしい。
このシトロエンC6とポルシェの共通点はと言うと………
エンジンとバッテリーの位置が離れているという事。
シトロエンC6:バッテリー位置(リア)/エンジン(フロント)
ポルシェ911カレラS(997):バッテリー位置(フロント)/エンジン(リア)
この共通点で考えられるエンジン始動不良の原因は、「アース不良」これがよくある原因らしいです。
車はボディーアースだ。ボディーを使って電気を流し、バッテリーのマイナスに電気が流れてくる。この流れが滞ると、電圧不良等によるバッテリーの充電不足や、エンジン始動不良につながってしまう。
そこでアールエスウーノさんでは、アースについては独自のノウハウをもって商品も開発されているが、それは今回割愛させて頂くがリチウムバッテリーも一役買ってくれるらしい……
これがフロント置かれているバッテリー。
2017年2月に購入されたものらしい。
この白い線で囲んだ配線が、フロントでバッテリーのマイナスからボディーに繋がれている配線。これだけです。
このオレンジのウエスが置かれている所に何かをするらしいです。
EVOTECのバイク用のバッテリーを使って……(EV-360)
EVOTECのバイク用カットオフスイッチを使って…….
放電も通常より早く進むと思われます。
フロントの鉛バッテリーはそのまま。小型リチウムバッテリーを追加するのです。
リアに小型のバイク用リチウムバッテリーを搭載し、電気の供給を後押しさせています。
これにより劇的にエンジン始動は様変わりしたと事です。
エンジン始動不良はアースが原因だったようです。このように、バッテリーとエンジンの距離が離れるとこのようなリスクが発生します。
これは、バッテリーを移設されている方にも同じようなことが言えます。
アースって本当に大事です。
因みに右の写真の白丸はカットオフスイッチです。
このシステムはフロントにある鉛バッテリーとリアに増設したバイク用リチウムバッテリーを並列で繋いでいます。
このシステムはシトロエンC6でずっとテストしており、全く問題なく使用できています。
しかし、並列で繋いでいるリスクはバッテリーの放電時に起きます。
このように容量の全然違うバッテリーを並列にしている場合。エンジンを止めているときにバッテリーは少なからず放電します。
その放電時間が長い場合、まず容量の小さいリチウムバッテリーが過放電します。過放電したリチウムバッテリーは壊れる可能性もあります。
また、過放電したリチウムバッテリーの影響で鉛バッテリーの
そこでこのバイク用カットオフスイッチを利用して、好きな便利な場所を選んでスイッチを装着。バッテリーの過放電を防ぎます。
取材協力(有)アールエスウーノ
http://rsuno.com/