弊社リチウムバッテリーSE36700 Ver2 船検対応と承認!!     リチウムバッテリー小型船舶 船検対応は日本初!!

リチウムバッテリーは船検NG!!

弊社は自動車やバイクのクランキング用のバッテリーを先次て販売していました。そこからお客様のご依頼を受けて、エレキモーター用のディープサイクルリチウムバッテリーを販売させて頂きました。2017年販売を開始して5年ほどの月日が流れました。発売当時は弊社以外でエレキ用リチウムバッテリーは皆無、そのほとんどが鉛バッテリーという状況でした。それはリチウムバッテリーは危険というイメージ、メーカーもユーザーも選択肢には無く、リチウムバッテリーが供給される状態では全く無かったという業界でした。

弊社バッテリーをご使用頂いたユーザー様が体感したメリット、軽さ、長時間使用できる等が受け入れられ、今では数社のリチウムバッテリーを販売されるメーカー様や、多くのユーザーがリチウムバッテリーをご使用されるようになってきました。それでもバスボートにリチウムバッテリーを搭載したままだと、船検が通らないというのが現状でした。それはやはり危険な事に加えて、前例(実績)が無いために認められないという事でした。

前例が無いのであるならば、前例を作るまで!!

それではどのような手順を踏めば船検承認バッテリーになるのでしょうか?小型船舶検査機構様に尋ねてみました。そこで回答を頂きましたが、それは移動体用途に使用されるリチウムバッテリーの安全規格IEC62619(国際安全規格)の規格に合格し、その検査機関が基準を満たしている事を証明する事(検査機関がIEC17025規定を満たす事)が求められました。弊社ではOEMでバッテリーを製作している事もあり、ある程度検査機関の情報は入手しておりましたので、難なく検査機関を選定し、検査依頼を行いました。

検査開始し合格へ!!

検査機関に数多くのSE36700Ver2のサンプルを提供、電池の単セルも提供し各条件に合わせてテストを行って頂き、安全性を確認して適合証明レポートが発行され合格しました。言葉にすると簡単ですが、期間は長くコストも決して安くはありません。ただ、SE36700の安全性を国際機関で証明できたことは、大きい財産となりました。

用意万全!!日本での船検対応バッテリー承認へ!!しかし大きな壁が………

検査も終わりテストレポートを入手し、小型船舶検査機構様へと今後の段取りを確認する為に連絡させて頂きました。しかし、やはり前例が無いため事は慎重に運びたいとの事。まずは、「検査機関が基準を満たしているかを証明してください」と結構難しい難題を頂き、検査機関から基準レポートを頂き提出。また安全運航マニュアルの作成を併せて課題を頂きました。

検査機関基準適合レポート一部

前例を作るまで!!約1年半で小型船舶 船検承認。

検査機関の選定から検査開始、小型船舶検査機構様の承認を受けるまで約1年半の月日を経過しました。今の日本はどのような場合でも前例を作るのは大変難しいです。今回の件もいろいろな方々の助言や協力なくしてはここまで来れなかったと思っています。協力いただいたバスボート関係企業様、弊社をサポートしてくださるバス釣り業界の方々にこの場で改めて感謝申し上げます。また弊社としましても、今後前例が無い事例でも果敢にチャレンジしていきたいと思っております。

SE36700の背面にテスト合格認証ステッカー貼付
IEC62619国際安全規格証明ステッカー

ガソリン高騰でHVバッテリーリフレッシュ依頼が殺到!!

ガソリンが高騰を続けている昨今、今後の見通しはどうなるのでしょうか?そもそも何故こんなにもガソリン高騰は続くのか?要因はいろいろ考えられるようです。

1)石油産出国の減産(コロナの先行き不安)。                        2)オミクロン前のコロナ一段落感により、世界経済が一気に動き石油需要が高まった。     3)世界情勢先行き不安(ウクライナ・台湾・イランなど)。

上記起因でガソリン価格が高止まりしているようです。                  高止まりといっても、2022年1月末時点で、1L/170円(全国平均)というとんでもない平均価格。2020年5月時点は1L/150円(これも決して安くは無いけど…….)政府も元売りに補助金を投入(税金を下げればいいのに!!)するも焼け石に水状態で、価格が下がる予兆も無く今後どうなるのか…………….という不安感が、せめて自衛できることはやってみようという事で、プリウスHVバッテリーの診断が増えてきています。 

2車種の電池診断結果から読み取れること!!

「私はハイブット車だから燃費が良いの!!」とお思いの方は多いですが、それは車載されているHVバッテリーがその性能を如何無く発揮されている事が前提となってしまいます。もしその車載されているHVバッテリーが性能を発揮していなければ、約40kgの電池ユニットですから40kgの人をいつでも同乗させて車を運転しているのと同じ、燃料を無駄使いしている事になります。

左表は2006年製造されたプリウスHVバッテリーユニット、右表は2009年製造のHVバッテリーユニットとなります。それぞれ表の一番右に記されているのは、HVユニット脱着時のそれぞれの電池電圧を測定した結果を記しています。2006年製造の電池ユニット脱着時の電圧差異(一番高い電圧の電池と一番低い電圧の差)は0.05V、2009年製造の電池ユニットの電圧差異は、これもまた0.05Vですよく、プリウス電池ユニットの検査結果として電圧結果を表示して、問題なしと判断されているケースをよく見受けられますが、本当に電圧だけで判断して良いのでしょうか………….?それは「NO」です。

それはどこで確認できるのか?それは表の1-deischarge capacityで確認できます。左表の1-deischarge capacity放電容量差異(一番大きい放電容量と一番小さい放電容量の差)は、2747mAh、1-deischarge capacity放電容量差異は709mAhという結果となっています。この放電容量の差が大きければ大きいほど電池の内部抵抗値の差が大きいという事になります。

左表と右表で1-deischarge capacity~4-deischarge capacityはそれぞれのサイクルで同じ電圧で充電を加え、放電容量を測定した結果となりますが、内部抵抗値の少ない右表は綺麗に色分けがされるのに、左表は色分けがバラバラとなっている事がわかります。これをもっとわかりやすくしたグラフが次のグラフになります。       

上のグラフは、左表の充放電結果をグラフにしたもので、下のグラフは、右表の充放電をグラフにしたものです。上のグラフ(左表)は充放電のバランスがバラバラで内部抵抗値が異なる電池が多いユニットで、充電されても満充電する事は出来ず、よって放電できる電気容量も少ないとう事になります。よってチェックランプは点灯していないものの、燃費の悪いプリウスになってしまっているという事になります。

下のグラフ(右表)は1個だけ(青線)内部抵抗値のことなる電池が発生しています。しかし、この電池ぐらいで、とてもバランスの良い電池ユニットなります。この電池交換だけでより燃費の良い走行を実現できます。              

電池ユニット健康を取り戻して、ガソリン高に立ち向かおう!!

おそらくこのガソリン高はまだ高止まりしそうな情勢です。最初に挙げた要因からするとまだまだこのガソリン高はまだ高止まりしそうな情勢です。政府がトリガー条項凍結解除を行ってくれるのを待ちながら、プリウス等のHV車両を乗っている方々は、電池の状態を確認し悪い状態にあるならば改善するのも、このガソリン高には有効な対応と思います。

    

  

新電池極寒テスト

リチウム電池の弱点「気温低下の不活性化」による電圧低下

リチウム電池は低温になればなるほど内部抵抗値が上がり、容量が低下してしまいます。これはリチウム電池の電解液に使用される有機溶媒が使用されます。電解液は+極と-極に電池反応時にリチウムイオンを移動させる役割を補いますが、気温低下に伴い電解液の粘性が上がってしまい、電極間のリチウムイオン移動を妨げてしまいます。こうして内部抵抗が上がり、リチウムバッテリーの容量を下げてしまう要因となります。

いろいろな試みで気温低下による不活性回避を試みるも・・・・・

リチウム電池の気温低下に伴う不活性化は、リチウムバッテリーを販売している企業では大きな悩みとなっていました。弊社でもクランキング用バッテリーの電池として使用しているlifepo4(リフェ)も温度低下で不活性して、冬季になるとクランキングが難しくなるという実例もございます。他社では電池自体をショートさせ、電池温度上げて不活性を防ぐ方法を選択しているメーカーがございますが、やはりショートさせている以上、電池に対する負荷は大きなものになる事は推測されます。

弊社では新電池を採用!

弊社では気温低下に強い電池を新採用してテストを開始しました。電池は気温低下でも不活性しずらく、起動力の強い電池を採用してテストを行っています。

極寒のモンゴルーウランバートルでクランキングテスト

このトヨタの車両で、前日からバッテリーを搭載、マイナス40℃の夜を倉庫で放置して、翌日の現地時間午前11時にクランキングテストを行いました。

残るは過放電・過充電保護装置の開発

このバッテリーの電池は今までのリチウム電池と異なる公称電圧となる為、最大電圧・下限電圧が全く異なります。またクランキングに対応する為、大きな電流値にも対応できるBMSを開発しなければいけません。これが完成すれば、寒さを気にせずリチウムバッテリーをご使用いただけます。

冬季休業のお知らせ

弊社冬季休業は12月30日~来年1月4日までとなります。

1月5日より通常業務となります。

来年度もよろしくお願い致します。

(株)エヴォルテックジャパン

EVOTECディープサイクルバッテリー新保証制度

EVOTECディープサイクルバッテリー開発・販売から5年。蓄積データを元に新保証制度を設定。

弊社はディープサイクルリチウムバッテリーを販売を開始して、多くの機材電源として利用されてきました。ボートエレキモーター用電源からアミューズメント施設の設備電源、工事用電飾看板の電源等さまざまな電源に利用されてきました。この多くの使用用途やご利用方法を鑑みて、より多くの方に安心してリチウムバッテリーをご利用頂く為に、新保証制度を設定いたしました。

業界初の2年無償保証と3年目(1年間)の免責保証の設定

弊社では、リチウムバッテリーという高エネルギー電源を扱う立場から、バッテリーの測定機器から高出力耐久テスト機等設備を充実してきました。そのテストデータと皆様にご利用いただいてきたデータから、1年無償保証から上記の保証に延長させて頂く事になりました。この保証を設定させて頂いた経緯は、「十人十色の使用方法のユーザー様をなるべくカバーしたい」という意図から設定しました。電源を利用する機器や利用される人で、バッテリーにかかる負荷は大きく異なります。負荷をかけないで使用される機器や人のバッテリーの消耗は少なく、逆の場合は消耗は大きくなります。この大きく消耗される方を対応するべく設定した新保証制度です。*この保証内容の詳しい内容は上記内容をご確認ください。

様々な使用でのバッテリー消耗の違いとは?!

3年間エレキモーターに使用した弊社24V100Ahのリチウムバッテリーですが、放電容量を測定するとなんと24Ahという76Ahも減っている事が判明。この方のご使用方法は、大きい負荷の連続走行から何度もバッテリーを空にして、放電保護装置作動は何回も作動し、ご利用頂いていたとの事です。

次の方も同じく3年間エレキモーターに利用されていた方です。この方は放電保護装置が作動するまでの利用は一回も無く、負荷も最大にはせず、ダイヤルも真ん中ぐらいで利用される事が多いという事です。この方は95Ahの容量が残っていて、5Ahの容量ダウンだけとなっています。

容量低下の原因の解明と容量回復作業へ

この24V100Ahのリチウムバッテリーは7ブロックに分かれています。この電池ブロックが3.0V~4.2Vの間で作動するのですが、放電充電サイクルによって徐々に7ブロックづつに差が出てきます。差が大きくなると、問題のあるブロックが放電スピードが速くなり、その他のブロックよりも早く放電限界値達し、BMS安全装置が作動します。この24V100Ahは266本の電池で構成されています。1本1本の電池を測定し、問題電池をあぶりだし交換し、再度組み合わせるという作業になります。

リプレイスしたバッテリーはこのようになりました。

約91Ahまで回復しました。リチウム電池の容量低下は数少ない単電池の容量低下で起こる事があります。今回は2ブロック約80本の電池の内部抵抗が大きくなって、容量低下が起きていました。

新しい保証はこのようなリプレイス作業も含まれています。

EVOTEC新保証システムにはこのような作業も組み込まれています。鉛バッテリーよりも何倍も高額なリチウムバッテリーですが、皆様に長く安心してご使用いただける事を念頭に設定させて頂きました。弊社のみならずリチウムバッテリーをご使用の方は、せっかく高額なバッテリーをご使用ですので、その使用方法を優しくご使用いただければ(放電容量を大きくしない、安全装置が働くまで使い切らない、高負荷をあまりかけない等)を念頭に置いてください。あなたの優しさを感じリチウムバッテリーは長く作動をしてくれます!!

電圧が引き出す魚探の能力

電圧が高いメリット

例えば50Wの電力を必要とする魚探の場合、電圧が高い電源を使用すると電流を小さくすることが出来ます。それは同じ容量のバッテリーの場合、電圧が高い方のバッテリーの方が長い時間使用できることになります。

電圧が高いメリットは時間だけではありません。例えば電球に電圧の異なる電源を使用した場合、電圧の高い方が明るく照らします。その作用は魚探にも見受けられました。

これはガーミンの魚探に弊社24Vバッテリー(最大電圧29.4V)を使用した時の画像です。電圧の低いバッテリーと比較するとより綺麗に見れる事もありますが、半径25m~30m程の測定が可能となります。

これは電圧が10.5V程まで電圧が下がったリチウムバッテリーの画像です。画面の綺麗さも違いますが、測定半径範囲が15m~20mとmなり、24Vバッテリーと10m以上の差がある事がわかります。

電圧が高いデメリット

では電圧が高いデメリットは無いのでしょうか?それはあります。単に機器が故障するというデメリットがございます。魚探にはそれぞれ入力電圧が設定されています。その最大電圧を超える電源を使用する事はできません。

この表はメーカー別のバッテリー適合表です。メーカーカタログ掲載値で作成していますが、弊社24V(最大29.4)バッテリーを使用できる魚探は、GARMINのGPSMAPのみになります。それではGARMIN ECOMAPやHUMMINBIRDなどは何を使用すればいいでしょうか?

魚探専用バッテリー SE151000

このバッテリーは魚探専用バッテリーとして開発しました。最大で16.8Vですので、表に記されているバッテリー全てに使用できます。また、鉛バッテリーや通常の12Vリチウムバッテリーよりも電圧が高いため、長い時間の使用と鮮明な画像が確認できます。

この15Vバッテリーを使用したGARMINの魚探画像です。半径23mぐらいの測定値となります。24Vよりは若干落ちますが、20V以上の電源を使用できないHUMMINBIRDには最強のアイテムとなります。

取材協力:M様 有難うございます。

国際安全基準IEC62619規格認証を取得!!  小型船舶リチウムバッテリー搭載に向けて

IEC62619とは

IEC(International Electrotechnical Commissionの略)は国際電気標準会議の事を示します。電化製品の規格や測定方法を定める機関で、全世界で60か国弱が参加しています。

産業用リチウム蓄電池の安全性と流通の合理化を見据え設定された国際基準。この規格取得により多くの産業用蓄電池利用を可能としますが、弊社では移動体用途を目的で取得しました。移動体用途とは、フォークリフト、ゴルフカート、無人搬送車、鉄道、船舶搭載に利用可能の蓄電池を輸出も踏まえての行動です。

IEC62619主なテスト項目

日本ではリチウム蓄電池搭載の小型船舶は船検が受からない!!

現在日本ではリチウム蓄電池搭載小型船舶は船検が受からない状態です。小型船舶よりあまた多くの車検を受けるであろう自動車や2輪車では、リチウムバッテリー搭載が主流になってきています。それは、多くの電動化された部品や、高い電圧を必要とする機器搭載が増えた事が起因ですが、それは小型船舶でも変わらないはず・・・・・・。パワーが大きくなるエレキモーターや綺麗な画像の魚探など、どれも電力が大きくなっている事で稼働を可能としているのです。

IEC62619取得しても小型船舶 船検合格は不明・・・・・

小型船舶協会が定めている規定に、IEC62619取得が義務図けられていますが、この規格を取得した弊社リチウムバッテリーを搭載した小型船舶でも、船検は現時点ではまだ受かりません。何故か!?弊社では小型船舶協会様にお伺いしました。それは前例が無いからだそうです。日本では小型船舶にリチウムバッテリー搭載艇の船検に合格を与えたことが無く、どのように対応するかは手探り状態ではと感じる内容でした。しかし、安全に運用をする大前提の趣旨がありますから、それも納得します。しかし、前述したように船舶に使用する電気機器の高電力に対応するには鉛バッテリーには役不足は否めません。

IEC62619を取得。小型船舶の船検合格リチウムバッテリーを目指します。

IEC62619取得には大きな費用と長い時間を要しましたが、小型船舶艇の船検に合格するリチウムバッテリーを目指し、これから課題をクリアしていこうと考えております。初めてのリチウムバッテリー搭載艇が、船検を合格するという前例作りに邁進します。

夏季休業のお知らせ

夏季休業のお知らせ

平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら下記日程を夏季休業とさせていただきます。

■夏季休業期間
2021年08月11日(水) ~ 08月15日(日)

休業期間中にいただいたお問合せについては、営業開始日以降に順次回答させていただきます。
皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます

バッテリーの進化

基板の小型化

リチウムバッテリーと言えども、全てが同じ電極材を使用しているわけではございません。使用目的の違いで、電極材が異なってきます。また、装着される機器の電力等で搭載される基板も異なってきます。これはLifepo4 シリンドリカルセルを使用している、モーターサイクル及び競技用4輪車両用のクランキング用バッテリーEV600とEV600PLUSの画像です。電池に変更はないのですが、基板がPCM(各電池のバランス監視)からBMS(監視+過放電保護回路)に進化しました。この事により、バッテリーを長期放置し暗電流で過放電して壊れていたバッテリーが保護されるようになりました。

これは、クランキングに大きな電流を一瞬でも流れる事に対応できる基板は、おのずとサイズが大きくなり、小型バッテリーケースには入らず、各電池バランス監視のみのPCMを採用する選択しかなかったですが、技術の進歩で大電流対応小型BMSが完成して、EV600に搭載してEV600PLUSに進化しています。

写真提供:Garage遊心 様

Garage | 遊心 (g-yushin.com)

電池の進化

この電池はLTOリチウム電池です。LTOという極材は下記に記したように、他のリチウム極材が不得意な大電流放電も可能で容量の30倍の放電も可能な電池です。またライフサイクルもLiFepo4(リン酸鉄)極材の3倍から5倍程で、動作可動温度もー30℃でも動作可能と良い事づくめですが、体積エネルギーが小さく、容量を稼ごうとするとバッテリーが大きくなってしまいます。

Lifepo4(リン酸鉄)リチウムバッテリーと同じぐらいの容量にする場合は、大きさは約1.5倍で重量は2倍以上となってしまいます。またクランキング用では一瞬でも大きな電流が流れてしまいます。それに対応するLTO電池用BMSはものすごく少なく、価格はBMS基板1個で6万円ほどになってしまいます。高額すぎるため、今回採用はバランス管理のみのPCMを採用しています。この基板も進化して、小さく安くなるのを期待します。

4輪用LTOクランキング用リチウムバッテリーテスト開始

4輪用LTOリチウムバッテリーのテストを開始します。テストする車両はこれから少しずつ紹介していきますが、ハイコンプされたチューニング車両、許容電圧の広いLTOの特徴を生かし回生システムを採用した車両、またかなりの低温地域で車両に搭載するなどのテストを行っていきます。

乞うご期待ください。

プリウス駆動用バッテリー手術 診断編

プリウス駆動バッテリー警告灯点灯

お客様から依頼を受けた駆動用バッテリーの電池の交換。電池の交換といってもユニットの交換ではありません。ユニットの中にあるセル(電池)個々の交換です。この作業は全ての車両に通用するものではありません。症状によって行える車両、行ってもあまり意味がない車両と分かれます。この作業に効果があると判断される車両の症状は下記のようになります。

個々セル(電池)交換効果の出る可能性のある車両とは・・・・

1)最近急激に燃費が落ちた。燃費Ave(アベレージ)が15kmほどになってきた。

2)駆動用バッテリー警告灯は点灯していないのに、数キロ走っても電池残量があるにも関わらずEVモードにならない。

3)電池残量アベレージが急に減ったり、増えたりする。

このような車両は電池全体の劣化の可能性よりも、数個の電池が悪さをして、電池ユニット全体に悪影響を及ぼしている可能性があります。それを今回は診断します。

電池個々の診断開始

診断結果表

診断結果からこのユニット最大の劣化ポイントは2-6と2-5の容量低下によるものです。特に2-6電池はかなりダメージが大きく。若干の負荷の充電でも匂いを発しながら膨張するまで劣化が進んでいました。

上記の表は容量をmAhで表しています。数字が大きければ大きいほど、ダメージが少ないという事になります。

診断結果から

診断結果から交換すべき電池を判断出来ました。2-6と2-5のみ交換すれば良いものではありません。まだ交換すべき電池は残っています。

また交換用の電池選択も重要です。高容量の電池をむやみに交換すれば良いものではありません。個々電池容量の差異をある一定値内に収めて、電池の製造年をなるべく近いものを選択する事が重要となります。

今回は診断で終了します。次回はセル交換と搭載まで行います。