リチウムバッテリーの展望  通信がリチウムバッテリーの将来に貢献する!!

通信による可視化から制御と最適化

軽さが特徴のリチウムバッテリー。その重量の軽さがメリットでいろいろな方面で実用される事が多くなり、幅広いフィールドで使用されるようになってきました。

ただ、鉛バッテリーと大きく異なる点があり、それがデメリットとなる場合があります。それは基板制御という点です。基板制御とは、リチウムバッテリーに負荷を与える数値が確認されると強制的に機能を停止させてしまいます。過充電・過放電・過電流・高温などいくつかの設定値がプログラムされて、その設定値に達すると制御が働きます。

Bluetoothによる可視化 

そこで弊社では、Bluetoothの微弱電波にからバッテリー内の状態を監視する機能をBMSに追加しました。これにより、バッテリー内のいろいろな情報から、バッテリー内の状況はもとより、接続されている機器の不具合も発見できるようになりました。

evotecバッテリーアプリ画像

これらの情報が確認できるようになり、残量率で使用出来る時間を予測でき、また電力が大きく上昇しているならば、接続している機器の不具合も推測できます。

目指すは!!可視化から制御、最適化へ

前述からBluetooth通信からバッテリー情報を可視化する事で多くのメリットを紹介しましたが、ただ把握する事しかできないのが現状です。もしバッテリーを通信により効率的な管理、管理、最適化を任意で行う事が出来れば、より安全性を確保でき、寿命を延ばす事が可能となります。しかし多くの情報を収集し、より強い電波が必要となる場合、Bluetooth通信では行う事はできません。シリアル通信とWi-fiを組み合わせる事でより多くの情報を集積し、制御と最適化を可能と出来るのです。

電波法の壁が立ちはだかる通信利用

Bluetoothの微弱電波の利用でも電波局の届け出が必要となります。そこで、電波法で定められる技適(技術基準適合証明書)を取得し、バッテリーに装着しています。これにより、弊社バッテリー使用される方々が電波局の届け出を出さなくても、Bluetooth電波を発信しているバッテリーを使用していても違法ではなくなります。

Wi-Fi通信の技適証明が必至

この任意でリチウムバッテリーの制御、最適化は、必ずリチウムバッテリーの安全性と長い寿命に寄与する事は確かです。Bluetoothの技適取得にも多くの苦労と時間を費やしましたが、この任意の通信制御、最適化の実現に向けて、最初の大きな壁「技適」をクリアしていきたいと考えています。

冬季休業のお知らせ

平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら下記日程を冬季休業とさせていただきます。

■冬季休業期間
2024年12月28日(土) ~2025年01月05日(日)

尚、今年受注受付日は12月27日迄となります。以降受注頂いた商品や休業期間中にいただいたお問合せについては、営業開始日以降に順次回答させていただきます。
皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます

ディープサイクルバッテリー新保証5年長期保証制度創設

リチウム電池を使用したディープサイクルバッテリー発売を開始し、7年経過しデータを蓄積してきた中で、リチウムバッテリー利点の一つでもある「長寿命」に対して、足かせとなる起因がある事を掴みました。主にエレキモーターに使用されてきた弊社のリチウムバッテリーですが、そのリチウムバッテリー電源供給元機器のコンディション、使用方法、モーターの種類の違いで、電力に大きな違いがある事が判明しました。

電力の違い

このエレキモーターは36Vモーターガイド ツア-109です。ハイバイパス付近の電力です。1230W程の電力です。

このエレキモーターは、ウルトレックス クエスト 36Vで使用時のハイバイパスの電力です。  2340Wという電力で、上記のエレキとは1000W以上の電力差が発生しています。 

エレキモーター不具合による過大電力供給

弊社のSE24900をご使用のお客様から、バッテリーが途中で止まってしまうというお話を頂き、バッテリーを検査させて頂くという事案がありました。バッテリーを弊社の検査機で調べましたが、全く問題が無く、お客様にその旨をご説明、そこでお客様の友人が、全く同機種エレキをお持ちという事で、そのエレキに当該バッテリーを装着し使用してテストする事になりました。テストの結果は、止まらず問題無く使用出来たとの事で、エレキを検査する事になりました。

下の赤丸で示した設定値は、弊社SE24900バッテリーの最大放電電流値です。300Aとなっていますが、SE24900の定格電圧で電力を求めると、7770Wの電力となります。7770Wで放電電流値の安全装置が作動する事になり、上記のケースでエレキがストップした原因と思われます。ここで問題なのは、7770Wという電力です。前述のモーターガイドの約6倍の電力、ウルトレックスの約3倍の電力を気が付かないまま、消費しているという事です。

電池への負荷は図り知れない事に………..

前述したケースは時々起こっているようですが、バッテリーの安全装置が作動しないまでも、想定以上の電力で、ご使用を続けている方も多くいらっしゃるようです。また、昨今の夏場の猛暑でリチウム電池への負荷は増すばかりで、電池の劣化は大きく進むことになってしまいます。

リチウム電池の充放電サイクルと負荷についての関係性は、その電池の容量に2C(2倍)の負荷をかけて放電した場合は、充放電サイクル回数も大きく減少してしまいます。上記のエレキモーターの不具合の場合、3C以上の負荷をかけている事になり、電池の劣化は急速に進んでしまう事になってしまいます。

バッテリーのメンテナンスが電池の寿命に貢献!!

電池の劣化はどのように進むのでしょうか?それは、充放電サイクルが進む中、電池のブロック毎の電圧バランスが崩れてい行きます。これは、大きな負荷をかければかけるほど、早く大きく崩れます。そのバランスが崩れた組電池は、電圧が低いブロック電池が、電圧の高いブロックから負荷を受けて、また劣化が進んでいくという悪いサイクルが進んでしまいます。

メンテナンス付き長期保証制度を開始

今まで長々と電池の劣化と負荷の関係性等を説明してきましたが、だからと言ってリチウムバッテリーの長寿命をあきらめるわけには行きません。弊社では、どうしたら環境下によって左右されてしまう、リチウム電池の劣化具合を抑える事が出来るかを熟慮してまいりました。そこで提案させて頂くのが、このメンテナンス付き保証制度となります。5年保証となるこの制度は、年に1度(5年で5回)の頻度でお客様のバッテリーを弊社に預けて頂き、バッテリーのブロック電圧の調整をさせて頂きます。その調整を施す事により、バッテリーの長寿命に繋げる事を目途とします。

また、お客様のバッテリーを定期的にお預かりする事で、他の部材の劣化や不具合を発見できれば大事に至らないと考えております。

夏季休業期間のお知らせ

平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら下記日程を夏季休業とさせていただきます。

■夏季休業日                                      2024年8月10日(土)~8月15日(金)

ゴールデンウィークの定休日について

平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら、下記日程をゴールデンウィークの休業日とさせていただきます。

■ゴールデンウィーク休業期間
2024年05月02日(木) ~ 05月06日(月)

休業中に受注頂いた商品、またお問合せについては、営業開始日以降に順次回答させていただきます。
皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます

充電に伴うAC電源の電圧降下についての検証

日本のコンセントの電圧は、通常100Vとなっております。100Vと言っても100Vピッタリでは無く、105Vなど若干上の電圧だったり、100Vを下回っている場合もあります。その電源の環境下で電圧が異なっています。

電圧降下に伴う影響

高電圧化しているバッテリー環境。昔は12Vバッテリーをゆっくり充電すれば良かったのが、今は24V、36Vなど高電圧バッテリーを早く充電する事が多くなりました。高電圧のバッテリーを早く充電するという事は、「高電力が必要」という事になります。高電力が必要という事は、AC電源の電圧が降下する事になります。それではどれぐらい降下するのでしょうか?

3台のリチウムバッテリーを充電比較!!

通常のリチウムバッテリ用の充電器3台を使用し、それぞれ3台のリチウムバッテリー充電します。AC電源の電圧が、充電前:104.5V→97.8V 約7V弱の電圧降下が確認されました。

より電圧降下する使用環境とは!?

そこで、より抵抗値を増やすため、30mのリールコードを使用しました。電気抵抗は、配線の長さが2倍となれば、抵抗も2倍となります。皆様もリールコードを使用されたことはあるのではないでしょうか?リールコードを使用して、上記のように3台のリチウムバッテリーを専用の充電器で充電します。AC電源電圧 充電前:104.4V→充電後:93.0V 約11.5V程電圧を降下させます。

電圧降下した電源での機器の充電の影響について!!

電圧降下した環境下で充電を行っていると、電圧不足により、使用している機器の動作が正しく動かなかったり、使用している機器にダメージを与え、壊してしまいます。また、電流値が高くなりますので、電気代金が高くなってしまいます。

省電力「MULTI CHARGER マルチチャージャー」を使用した充電検証

前述の検証から、充電器をリチウム専用充電器から、マルチチャージャーに変更して、同じようにリチウムバッテリー3台を充電し検証してみました。

通常リチウム充電器3台マルチチャージャー
3台のリチウムバッテリーを充電104.5V→97.8V 6.7V降下105.2V→101.1V 4.1V降下
リールコード使用3台リチウムバッテリー充電104.4V→93.0V 11.4V降下104.7V→97.0V 7.7V降下
AC電源電圧降下検証

検証から分かる事!!

高出力のリチウム充電器(3台)は、約7.0V弱の電圧降下となります。マルチチャージャー使用した場合は、大幅な電圧降下を実現します。それが抵抗値が増えるリールコードを使用した時は、それがより如実に確認できます。この事から、今の充電環境下はどうなのか?確認する事が大事と考えます。より、確実・安全に充電環境下をマルチチャージャーは確約します。

バッテリー充電検証 LiFePO4(リフェ)36V

いろいろバッテリーを充電できるEVOTEC MULTI CHARGER。36VはEVOTECのNMCリチウムとLiFePO4(リフェ)のバッテリーが充電可能です。しかし、この異なるマテリアルを使用しているバッテリーは、最大充電電圧が異なります。NMC(EVOTEC)の最大電圧が、42.0V、LiFePO4(リフェ)が、43.8Vとなります。(この場合の36Vは、NMCが10直列、LiFePO4が12直列を指します。)弊社のMULTI CHARGERは、NMCの最大電圧42.0Vに合わせています。ここで、一つ疑問が発生します。最大電圧が1.8V高いLiFePO4(リフェ)36Vを42.0Vの電圧で満充電できるのか!?という疑問です。

LiFePO4(リフェ)の充電電圧と充電容量の特性がカギ!!

この疑問の答えから言いますと、満充電が可能です。何故かと言いますと、LIFePO4(リフェ)の充電電圧と容量の特性が関係します。

LiFePO4(リフェ)36Vは、充電電圧が39.0V付近までは、殆ど充電されていませんが、40Vから42Vのこの2Vの電圧範囲で、大半の充電を行います。その後も殆ど充電容量は上がらず、43.8Vの最大電圧まで終了します。

EVOTEC MULTI CHARGERの充電アルゴリズムが、満充電に貢献!!

41.5Vから42.0V電流値を小さくしながら、バランスよく流し込む方式です。これにより、LiFePO4(リフェ)の36Vバッテリーも満充電が可能となります。

LiFePO4(リフェ)専用充電器で終了後の放電テストとEVOTEC MULTI CHARGERでの充電終了後の放電テスト比較結果!!

LiFePO4の充電器で充電終了後、放電テストした結果です。43.7579Vまで充電終了後に、放電テストした結果が、61.341Ahとなりました。

EVOTEC MULTI CHARGERで42.0Vで充電終了し、41.7853Vから放電を開始しました。放電容量は61.348Ahでした。LiFePO4(リフェ)充電器よりも、若干ながら多く放電できました。この結果から、EVOTEC MULTI CHARGERでLiFePO4(リフェ)バッテリーを満充電できることが分かると思います。

鉛バッテリーの充電電圧の疑問!?

鉛ディープサイクルバッテリーを充電しようとする時、充電電圧がどれぐらいか気にされていますか?そのほとんどの鉛バッテリー用充電器(12V用)は15Vを超えて、16Vに近い電圧で充電されるものが多いようです。

その電圧は高くないのでしょうか?これほど充電電圧が高くないと、鉛バッテリーは満充電されないのでしょうか?検証してみました。

検証内容は、新品のボイジャーM27MFを鉛バッテリー専用充電器で充電(最大電圧15.9V)し、容量測定器で40Aの放電電流値で、10.8Vまで放電させ、容量と電力を調べるテストです。

結果は、容量54.709Ah、電力は628.023Ahという結果でした。

次は弊社MULTI CHARGERで充電、放電テストへ

弊社開発中のマルチチャージャー。鉛のバッテリーも充電できるラインを設けていますが、最大電圧は、14.6Vとなります。この電圧だと鉛バッテリーは満充電できないのでしょうか?

弊社マルチチャージャーの12Vライン(EVO12Vラインは除く)の充電アルゴリズムです。CCCV方式で(定電流定電圧充電)13.9Vまで10Aで充電し、それ以降は電流値が下がり、定電圧で調整していく方式です。

検証方法は、前述した鉛用充電器の検証と一緒で、マルチチャージャーで充電が終了したバッテリーを、容量測定器で40Aの放電電流値で10.8Vまで放電させ、容量と電力を調べるテストです。

結果は容量55.348Ah、電力は645.472Whという結果になりました。

鉛バッテリー充電器とマルチチャージャーで満充電したバッテリーの放電テストの結果をまとめました。

充電器最大電圧容量電力
鉛バッテリー充電器15.9V54.709Ah628.023Wh
EVOTECマルチチャージャー14.6V55.348Ah645.472Wh
充電器容量テスト(10.8Vまで40A放電)

放電テストの結果から言える事!!

このテスト結果から言える事は、比較的新しいバッテリーには、15V超える高い電圧の充電は必要ないという事です。ほぼ同じ容量と電力を計測したテストですが、最大電圧の低いEVOTECマルチチャージャーの方が若干上回る結果が、それを証明しています。

Charge stages of a lead acid battery [1]
Source: Cadex

上記表は、推奨される鉛バッテリーの充電方法と電圧の関係です。ここでは、1ブロック2.30V~2.45Vの値を推奨しています。これは、6ブロックの鉛12Vバッテリーの場合、13.8V~14.7Vの値です。

15V超える充電は必要なのか!?

鉛バッテリーは、1ブロック2Vが6個直列になり、12Vバッテリーを構成しています。15V超える充電電圧は、過充電と言って良いと考えます。バッテリーメーカーが公表しているアブソープ充電電圧の最大値も、2.45V/1ブロックで14.7Vという事になります。サルフェーションが進み、劣化したバッテリーの各ブロック均一化を図るために、高電圧充電(16Vほど)を行うケースがあるようですが、過充電での性能復帰はあまり期待できず、このような状態になる事を防ぐ方が、適切と考えます。

鉛バッテリーを長く使用するには!!!それに貢献できるEVOTECマルチチャージャー

鉛バッテリーを長く使用するには、適切な充電電流値で、適切な電圧で充電する事。大きな電流値で充放電を行わない事などが挙げられます。EVOTECマルチチャージャーは、10Aの電流値で、バッテリーに最大の充電効率をもたらす3段階充電方式を備えた充電器です。(上記アルゴリズム参照)鉛バッテリーの長寿命にも貢献します。

冬季休業のお知らせ

平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら下記日程を冬季休業とさせていただきます。

■冬季休業期間
2023年12月29日(金) ~ 01月04日(木)

休業中に受注頂いた商品、またお問合せについては、営業開始日以降に順次回答させていただきます。
皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます

10月16日~10月20日の業務について

弊社は、今月の16日から20日まで発売予定の新商品研修の為、業務をお休みさせて頂きます。また、お問い合わせ等頂く場合は、弊社ホームページ CONTACT US(お問い合わせ)からメールにてお問い合わせ下さい。確認次第返信させて頂きます。

商品の出荷は23日(月)から順次開始させて頂きます。

ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願い致します。

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