平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら下記日程を夏季休業とさせていただきます。
■夏季休業日 2023年8月11日(金)~8月16日(水)
リチウムバッテリーの新しい可能性の追求
平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら下記日程を夏季休業とさせていただきます。
■夏季休業日 2023年8月11日(金)~8月16日(水)
3年ほど使用した弊社バッテリーSE24600(24V60Ah)。使用中にバッテリーが作動を停止し、バッテリー診断を受けたバッテリーです。
バッテリーが作動停止する主な原因には、①過放電保護装置が作動しバッテリーが停止する。②過電流保護装置が作動する。③BMSの故障。などがあります。そこで電池のバランス状況を確認します。
24Vバッテリーは7ブロックで構成されています。一番電圧の高い6ブロック4.076V、一番低い3ブロックが3.608Vで、この高低差が0.468Vあります。この高低差が原因で、充電を行っても満充電とならず、充電を行ってもバッテリー容量を十分に引き出せず、バッテリーが停止してしまうのです。
そこで専用の機器でバランス調整を行います。0.468Vあった高低差を0.003Vまで縮める事が出来ました。しかし、これだけではバッテリーが問題無く動くかは保証できません。何故なら電池が弱っていたならば、高負荷をかけた状態にすると、どこかのブロックが著しく電圧を下げ、0.003Vまで少なくなった高低差が再び大きな差となり、またバランスが崩れてしまうからです。
そこで大きな負荷をかけて各バランスの状況を確認します。高負荷測定器とバランス確認スコープを組み合わせて確認します。
40A放電を続け、約半分の容量に達した時の状況です。この時のブロック高低差は0.033Vとなりました。バランス調整直後から0.03V程増えていますが、この差は放電時には容認できる電圧差です。
放電容量は53.406Ah。40Ahの連続放電の高負荷で53.4Ahの容量を測定できたことは、電池に大きな問題が無かった事を示します。しかし、1回では確定できませんので数回これを繰り返します。また、放電後も検査機が停止しなかったことは、放電時には大きなブロック電圧差異が無かった事を示しています。次には充電を行い、各ブロックの電圧差を確認します。
充電が終了後の各ブロックの電圧状況です。一番高いブロック5が4.173V。一番低いブロック3が4.165V。ブロック高低差が0.008Vとなりました。無事に充電を終了し、99%の容量まで充電が出来ました。確実な診断結果を得る為、数回これを繰り返します。
最近弊社以外のバッテリーの修理依頼を受ける事があります。そのほとんどがブロック毎の電圧差による不動が原因です。その場合修理が可能なケースがあります。またBMS故障の場合も修理が可能です。「修理不可」と判断を受けたというケースで、今回紹介したバランス調整で直ったケースもございます。諦めるのは早いかもしれません!!。
弊社で販売を開始した36V50Ahバッテリー。どのくらいの時間が使用できるのか?というお問い合わせを多数いただきました。「50Ahだと心配だ!!」というご意見が多数ありましたので、実際使用してみて使用後の残容量を測定しました。
亀山ロコアングラーの鶴岡さんにご協力いただき、使用結果を下記にまとめました。
AM 7:00 野村ボート出発 (41.75V)→ 段々畑 → 松下ボート → よりともボート前ワンド → 笹川上流 → トキタボート前 → 長崎 →折木沢上流→ PM 16:00 野村ボート 帰着(36.48V)
約20km弱を9時間移動で、50Ahバッテリーの残容量が22.3Ahでした。50Ahバッテリーを約半分消費したという結果です。コンディションよって異なると思いますが、リチウムバッテリーの36Vは電圧が高い為、鉛バッテリー12V×3個と比較して、消費電流値が少なく、容量が減りにくい事がメリットです。
参考にしてください。
弊社では以前からチタン酸リチウムバッテリー(以下LTO)を採用し、LTO500というモーターサイクル用クランキング用バッテリーを販売していました。このLTO電池はとても素晴らしい電池で、今主流となっているリチウム電池と比べて下記のような利点があります。
上記のような利点が有るにも関わらず、LTO電池が主流にならないのには理由があります。それは、現主流の金属系リチウム電池と比べると高価になってしまう事が挙げられます。主流とならない電池用の基板開発(BMS)も遅く、今まではLTOのBMSもとても高価な物でした。また、電池自体の体積エネルギーが低く、エネルギーを大きくしようとすると、他のリチウム電池と比べると大きくなってしまう事がデメリットでした。
今回の新LTOクランキングバッテリーには新開発のBMSが採用されています。過充電過放電保護機能に加え、各電池のバランシングボートをプラスして、充放電時の電池バランスを最適化します。また、リススタートテクノロジーを採用し、過放電保護が作動したバッテリーの緊急起動をバッテリーを揺らす事でセンサーが作動し、過放電保護装置を解除しクランキングが可能となります。
LTO800はTOYOTA GR86に装着され、街乗りからサーキット走行でも対応できます。
LTO1000はNISSAN SKYLINE 400Rに装着し、街乗りからサーキット走行でも対応しています。
平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら下記日程を冬季休業とさせていただきます。
■冬季休業期間
2022年12月29日(木) ~ 01月05日(木)
尚、今年受注受付日は12月26日迄となります。以降受注頂いた商品や休業期間中にいただいたお問合せについては、営業開始日以降に順次回答させていただきます。
皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます
定格15V180Ah(2700Wh)の大きな電力を供給できるバッテリー、SE151800を発売します。このバッテリーは、16.8V~12V電圧範囲内で使用できるバッテリーで、魚探の作動電圧に合わせた電圧となっています。魚探の作動下限電圧が11V付近に設定されている魚探にも電圧不足になる事無く、電力を供給し続けます。
1日に使用したバッテリーを、充電せずに2日目も使用可能にするために、180Ahの電力を詰め込みました。これで、充電を気にせずに2日目も安心して魚探を使用できます。大きな電力を使用するリチウムバッテリー。「ブレーカーが落ちて充電が出来なかった!!」なんて事があった経験はございませんか!?そんな不安を解消する大容量バッテリーの重量は「15.8kg」です。この電力で15.8kgというのも大きなメリットです。
移動体に使用されるリチウムバッテリーの安全規格IEC62619を取得しました。これで、日本国内の船検を高い基準でクリアするバッテリーとなります。
*現在、日本国内における船検対応バッテリーには、幾つか異なる基準で認められるようになっています。電池のみの基準や、その他の基準でとりあえず対応となっている場合もございます。その場合、現在船検対応と認められていても、今後認められなくなる基準もあるようです。電池と基板の両方の安全性をテストして認証されるIEC62619は、高い基準で安全性を認められている為、今後船検非対応となる事はありません。
*IEC62619を取得は完了しましたが、小型船舶検査機構に資料を提出し、資料確認が終了すれば、SE151800が船検対応バッテリーとなります。
発売日は12月上旬となります。
最近よくこんなご質問を頂きます。
「個人輸入でリチウムバッテリーを購入する際、何に気を付ければ良いですか?」や、「個人輸入でリチウムバッテリーを購入したんですが、修理していただけますか?」などのご質問、弊社では状況に合わせ回答と対応はさせて頂いておりますが、個人輸入をお考えの方々は一番に「リスク」を考え熟慮してください。個人輸入で購入できるバッテリーと何が違うか!?それは即答しますが、日本でリチウムバッテリーを販売している企業は、「責任とリチウムバッテリーが社会に貢献しているという自負」これを持って事業を行わせて頂いているのです。全てとは言いませんが、個人輸入で購入できるバッテリーを販売している企業の中には、「責任と自負」が無い企業が存在する事も事実です。
最初に提示した画像3種類がEVOTECバッテリーブロック、この画像3つは個人輸入で購入されたバッテリーブロックとなります。まずシルバーのガムテープ状のものに包まれていた電池ブロックを開けてみると、雑に溶接されたニッケルと、雑に接続されているBMS配線が露わとなります。ニッケル部分が錆びている事が分かると思いますが、錆びたニッケルは抵抗が増える事と、ニッケルが切れやすくなってしまい、溶接が取れてしまう危険性があります。錆対策されたニッケルも使用されていない事が明らかです。その他ニッケルはバッテリーのピーク電流値を考慮して選択されなければいけません。厚さ、太さで対応電流値が異なるのです。
BMS配線も危険です。このBMS配線は、ブロック毎に分かれている電池の情報をBMSに収集する配線です。電池ブロック+に接続される配線、電池ブロック-に接続される配線等に分かれます。よってこの配線が外れ触れ合う事があれば、ショートしてしまう事は必然です。
弊社ではバッテリーを安全に使用して頂く為に、ディープサイクルバッテリー全てPSE適合検査を行い、自主検査して出荷しております。これを「PSE認証」と言って表現している業者がいますが、これは誤認です。PSEは経済産業省に認証してもらうものでは無く、自社で電気安全法に則り、適合検査を行い、自主検査を行って販売する、自社責任で行うものです。よって大手インターネットモール等で「PSE認証」と謡っている企業のバッテリーは上記定められている行為を行っていない事が判断できます。
弊社ではディープサイクルバッテリー全て電気安全法に則り、適合検査を受けております。また船検対応を目的に取得したIEC62619の安全規格ですが、これは移動体に使用されるリチウムバッテリーの安全規格となり、初めてBMSの性能基準を設けた規格という事もあるので、なるべく多くの弊社バッテリーも取得しようと努めています。現在は3種類の弊社バッテリーがIEC62619認証されています。(これは国際電気標準会議に認められる規格です。)
これまでリチウムバッテリーについてお話しさせて頂きましたが、このリチウムバッテリーを充電する為の充電器がとても大事になります!!今回は割愛させていただきます。次回にでもお話させていただきます。
2022年9月1日から価格変更に伴い、SE36700とSE24900のケースをオリジナル設計のバッテリーケースへと変更となりました。今までの防水機能に加え、難燃性試験UL94 V-0規格を取得しました。
前ケースより引き続き防水規格 IPX6を取得。結構強い水圧をかけてテストしています。これにより防雨に対しても防水機能を発揮します。
IPコード | 保護のレベル |
IPX0 | 保護なし |
IPX1 | 鉛直に落ちてくる水滴から保護 |
IPX2 | 角度15度以内で落下する水滴から保護 |
IPX3 | 角度60度以内の雨などの散水から保護 |
IPX4 | あらゆる角度からの散水から保護 |
IPX5 | 全方位からの噴水から保護 |
IPX6 | 全方位からの強い暴噴水から保護 |
IPX7 | ある程度の水に浸しても影響がないように保護 |
IPX8 | 潜水状態の中で影響がないように保護 |
UL規格はアメリカの認証機関が制定する製品安全規格です。
製品の機能や安全性を証明を目的としています。
その中でUL94というのは、プラスチック材料の難燃性を表す尺度で、材料の燃えにくさの規格です。
(優)5V-A>5V-B>V-0>V-1>V-2>HB(劣)
UL94 V-0は、試験片を垂直に保持し、下端に10秒間接炎します。 10回の燃焼を繰り返し、炎を離した後、燃焼を停止するのに必要な時間の合計を算出します。 総燃焼時間が50秒未満で、燃焼滴下物が発生しない場合、その材料はUL94V-0として分類できます。
家電製品で難燃性の材料を使用する場合、V-0 以上が望ましいとされています。
また、ABS樹脂の難燃性の基準としては V-0 / V-2 / HB が一般的に用いられています。弊社の新ケースはUL94 V-0となります。
SE36700に加え、SE24900とSE24600も国際安全規格 IEC62619を取得しました。
2022年8月11日(木)~8月16日(火)まで
上記の期間休業とさせていただきます。
ご不便をお掛けしますが、何卒ご了承の程お願い申し上げます。
尚、休業中に頂きましたご注文、ご依頼等は8月17日より順次開始させて頂きます。
弊社SE-121000を3年ほど使用されたユーザー様から、充電しても直ぐにストップしてしまうとご連絡を頂き、バッテリーを検査する事になりました。このバッテリーは弊社の12Vバッテリーで容量は100Ahです。このバッテリーは3ブロックに分かれています。このブロックごとの検査が必要です。1ブロックが4,2V(最大)100Ahを3つに分けてそれぞれ計測器で測定しました。
ブロック1 | ブロック2 | ブロック3 |
89.2Ah | 96.8Ah | 91.2Ah |
それぞれの容量測定は上記の通りです。ブロック1とブロック3に若干元気が無い電池が存在するようです。その電池がブロック全体の電池容量の足かせとなっています。その電池を探し出すことが必要です。
この状況で放電を開始すると、ブロック1がいち早く過放電安全装置作動電圧に達し、バッテリーがストップします。
今度は充電です。上記の放電(青い)状況から充電を開始すると、ブロック2がいち早く、今度は過充電保護装置作動電圧に達し、充電がストップしてしまいます。
電池を1本1本測定器で調べます。1ブロック40本の電池で構成。合計で80本の電池を測定します。
これがブロック1とブロック2を測定した結果です。それぞれ放電時に急激に放物線が下がっている線があるのが分かりますでしょうか?この電池が特に良くありません。このように電池を1本ずつ測定する事で、弱っている電池を探し出すことが出来ます。
バランスの悪い電池を取り除きますが、その代わりの電池を組み込まなければなりません。しかし、新品の電池を組み込めば良いというものではありません。この充放電曲線に合っている電池を探し出し、組み込まなければいけません。
ブロック1 | ブロック2 | ブロック3 |
97.8Ah | 96.8Ah | 97.5Ah |
リプレイス後の電池バランスは上記の通り、このリプレイスされた電池はどれぐらいの容量を抽出できるのでしょうか?
リプレイス電池は電池の状況を把握する事が大事です。高負荷をかけて、弱ってきている電池はこの高負荷に耐え切れず、容量抽出の新たな足かせとなります。これを見逃すと、同じ状況に再度なってしまう可能性が大となります。80Aの消費電流値を設定し、放電し続けます。80Aの放電電流値を1時間以上放電し続けるテストの開始です。
バッテリーは97Ah以上の容量を保持するようになりました。リチウムバッテリーの特性と知識で、皆様になるべく長く、安全にリチウムバッテリーを御使用頂けるよう、努力を続けます。