近年車は燃費向上の為、いろいろな工夫を施しています。
その中の一つである回生ブレーキシステム。これは車両の走行時の運動エネルギーを、減速時に蓄えシステムであるが、ハイブリット車両だけが採用しているだけでなく、多くのガソリン車にも採用されています。
これら回生ブレーキ採用車両に、スターターバッテリーとしてリチウムバッテリーを搭載するときに注意しなければいけないのが、充電電圧です。
以前に、RENAULT MEGANE(phase 2)に採用されている、回生ブレーキシステムを検証したように(RENAULT EMS検証)回生時は高い充電電圧が発生し、アクセルを少しでも踏めば電圧が急速に下がり13.0Vぐらいなる為、リチウムバッテリーに充電されない電圧となってしまいました。
(定期的な充電が必要です)
それでは他メーカの同じくガソリン車で、回生ブレーキを採用している車両の充電システムはどのようになっているのか?
まず、千葉県市川市のビッテモーターワークスさんとお客様の協力で、VOLVO T5 R-Design(2Lターボ)の回生ブレーキ充電電圧を検証しました。
エンジン始動前→12.5V
エンジン始動後→14.0V
走行時→14.0V~14.2V *ブレーキ(エンジンブレーキを含む)を使用しても急速な電圧上昇が見受けられません。これは、アイドリングストップ用に搭載されている、サブバッテリーに回生時のエネルギーが貯められているためなのか?RENAULT MEGANEのような大きな電圧の変化が無く、スーターターバッテリーの充電電圧は14.0V程で、リチウムバッテリーにはモッテコイ!!の充電電圧でした。
取材協力
千葉県市川市
ビッテモーターワークス
次は、MAZDAの回生ブレーキシステムです。
実は、2009年式のMAZDA MPVにも回生ブレーキシステムが搭載されています。
MAZDAが初めて実用した回生システムのようです。
エンジン始動→14.1V
1時間ほど時間経過→13.1V程に低下。
1時間30程経過→15V程まで上昇。さっきまでの低電圧の為、バッテリーの電圧が低下した事が起因の電圧上昇と見られる。
上記から5分程経過→13.0Vに低下。上記でバッテリーの電圧が上昇した為、電圧を下げてバランスを取っているように見られる。
MAZDAの初期の回生システムは、確かにブレーキ使用時に回生システムが作動し、充電電圧が15V程まで上昇しますが、ブレーキの作動に関わらず、バッテリーの残電圧のバランスをみてオルタネーターを作動させているようです。
(このような充電電圧で1年以上リチウムバッテリーを使用しています。)