先日FBで紹介させて頂いた、ルノーの回生システム解除方法の発見についての追加レポートです。
ルノー回生ブレーキを解除した後の電圧変化について検証してきました。
また、ESMを解除されたO様に解除後の車に不具合が無いのか?聞いてきました。
まず解除の方法です。
解除方法はコネクター(赤い四角の中)を外すだけです。防塵・防水の為に簡易的カーバーしています。
これだけで、ESMは解除されて安定的な電圧が供給されるのか!?検証です。
また、今回の検証で使用した電圧計は、弊社とお付き合いのある会社様に、無理言って開発段階の電圧計をお借りしたものです。この電圧計は、バッテリーに接続するとスマートホンで電圧が確認できるという画期的な商品です。発売にはもう少しかかるようですが、楽しみです。
まず、以前検証済みの、ESM 回生システム解除前の電圧変化検証を確認ください。
そして、解除後です。
明らかに大きな違いです。
解除前は13V前半で、リチウムバッテリーには充電されない電圧で推移して、回生システムが作動すると、14V後半から15V前半の電圧がバッテリーに充電されます。リチウムバッテリーにはとても厳しい電圧推移ですが、鉛バッテリーにも決して良い電圧推移では無いはずです。
鉛バッテリーですと、電圧が下がった状態での放置は、バッテリーにダメージを与えます。この電圧推移ですと、頻繁に車を使用しない場合は、電圧の充電率が低くバッテリーに厳しい環境である事は間違いないです。
それに比べてESM 回生システム解除後は、おおよそ14Vで推移して、13.80V~14.08Vでリチウムバッテリーにはとても優しい充電圧推移でした。
リチウムバッテリーの充電電圧の範囲は、13.5V~14.6Vです。
その他電圧以外の変化をO様に確認しました。
1)燃費が悪くなった。(解除前よりも10%ぐらい悪くなった)
2)ヒルディンセントコントロール(HDC)が効かなくなる。(急な坂道を下る際に、自動的に速度を抑えるシステム)
上記の2点があったようです。
やはり、電圧以外の変化もあるようです。
この回生システム解除は、上記2点がの違いがある事も踏まえて、お客様の判断で行って下さい。良い燃費の車を開発で鎬を削っているメーカーさんとは、ある意味逆方向であることには間違いないです。
ご協力頂いたO様、電圧計をお貸しいただいたAPJ様、ありがとうございました。