新電池極寒テスト

リチウム電池の弱点「気温低下の不活性化」による電圧低下

リチウム電池は低温になればなるほど内部抵抗値が上がり、容量が低下してしまいます。これはリチウム電池の電解液に使用される有機溶媒が使用されます。電解液は+極と-極に電池反応時にリチウムイオンを移動させる役割を補いますが、気温低下に伴い電解液の粘性が上がってしまい、電極間のリチウムイオン移動を妨げてしまいます。こうして内部抵抗が上がり、リチウムバッテリーの容量を下げてしまう要因となります。

いろいろな試みで気温低下による不活性回避を試みるも・・・・・

リチウム電池の気温低下に伴う不活性化は、リチウムバッテリーを販売している企業では大きな悩みとなっていました。弊社でもクランキング用バッテリーの電池として使用しているlifepo4(リフェ)も温度低下で不活性して、冬季になるとクランキングが難しくなるという実例もございます。他社では電池自体をショートさせ、電池温度上げて不活性を防ぐ方法を選択しているメーカーがございますが、やはりショートさせている以上、電池に対する負荷は大きなものになる事は推測されます。

弊社では新電池を採用!

弊社では気温低下に強い電池を新採用してテストを開始しました。電池は気温低下でも不活性しずらく、起動力の強い電池を採用してテストを行っています。

極寒のモンゴルーウランバートルでクランキングテスト

このトヨタの車両で、前日からバッテリーを搭載、マイナス40℃の夜を倉庫で放置して、翌日の現地時間午前11時にクランキングテストを行いました。

残るは過放電・過充電保護装置の開発

このバッテリーの電池は今までのリチウム電池と異なる公称電圧となる為、最大電圧・下限電圧が全く異なります。またクランキングに対応する為、大きな電流値にも対応できるBMSを開発しなければいけません。これが完成すれば、寒さを気にせずリチウムバッテリーをご使用いただけます。