新開発チタン酸リチウムクランキングバッテリー!!

チタン酸リチウムクランキングバッテリー、新開発BMS搭載で新登場!!

弊社では以前からチタン酸リチウムバッテリー(以下LTO)を採用し、LTO500というモーターサイクル用クランキング用バッテリーを販売していました。このLTO電池はとても素晴らしい電池で、今主流となっているリチウム電池と比べて下記のような利点があります。

LTO電池の利点

  • 1, LTO電池は金属系リチウム電池が充放電時や過充電等で起こる物質反応が少なく、安全性が高い
  • 2 温度特性が高く、低温・高温時においても安定していて、通常のリチウム電池が氷点下時充電が困難になるのに比べ、-50℃の低温時にでも正常に充放電が可能です。
  • 3 長寿命 通常のLifePO4等の電池が2000回の充放電サイクルで20%の容量低下と言われていますが、LTOはその倍以上の充放電サイクルが可能です。
  • 4 高い放電レートにも耐えられる電池。通常のLifePO4等の電池が1C放電(5Ah電池ならば5Aの放電電流値)と言われていますが、LTOは10C放電が可能です。

LTO電池採用のバッテリーが主流にならない理由

上記のような利点が有るにも関わらず、LTO電池が主流にならないのには理由があります。それは、現主流の金属系リチウム電池と比べると高価になってしまう事が挙げられます。主流とならない電池用の基板開発(BMS)も遅く、今まではLTOのBMSもとても高価な物でした。また、電池自体の体積エネルギーが低く、エネルギーを大きくしようとすると、他のリチウム電池と比べると大きくなってしまう事がデメリットでした。

新開発のBMS採用でデメリットを削減

今回の新LTOクランキングバッテリーには新開発のBMSが採用されています。過充電過放電保護機能に加え、各電池のバランシングボートをプラスして、充放電時の電池バランスを最適化します。また、リススタートテクノロジーを採用し、過放電保護が作動したバッテリーの緊急起動をバッテリーを揺らす事でセンサーが作動し、過放電保護装置を解除しクランキングが可能となります。

新LTOバッテリーは2ラインナップリリース

LTO800はTOYOTA GR86に装着され、街乗りからサーキット走行でも対応できます。

LTO1000はNISSAN SKYLINE 400Rに装着し、街乗りからサーキット走行でも対応しています。

船検対応バッテリーについての詳細

船検対応バッテリーについて、お問い合わせが多数ありますので、弊社現状の詳細と今後の展望を纏めてみましたので、参考にしてください。

現状船検対応とされるバッテリーについて

今までJCIが船検対応として認めてきた基準について下記の表に纏めてみました。

基準番号基準種類基準内容備考
IEC62619 組蓄電池安全基準
国際安全基準
組電池とBMS(基板)の安全基準JCIが対応と認める基準値の現最高位の基準
JIS C 8175-2 組畜電池安全基  準 
日本安全基準
組電池とBMS(基板)の安全基準JCIが対応と認める基準値の現最高位の基準
IEC62619 単電池安全基準
国際安全基準
単電池のみの安全基準電池のみの安全基準、現在は対応基準として認められている
IEC62133-2 単電池安全基準  国際安全基準単電池のみの安全基準電池のみの安全基準、現在は対応基準として認められている
UN38.3 国際輸送に求められる安全基準輸送時求められる基本的安全基準 法的拘束力無し 自己宣言この基準での船検対応は現在廃止されました。
JCI船検対応表

船検対応のバッテリー基準は流動的

上記表にあるように、船検対応バッテリーと一括りにしても、その対応基準は5種類の基準がございます。しかし、UN38.3で対応としていた基準は廃止され、現対応基準は4種類となっています。現在はこの基準では船検対応とはなりません。このように船検対応バッテリーの基準は流動的になっています。よって、現在は認められている基準でも、今後その基準が変わり非対応となる事も注意しなければいけません。

弊社が最高基準のIEC62619(バッテリーブロックとBMS)、JIS C 8175-2(バッテリーブロックとBMS)で対応取得する理由。

弊社がJCIに船検対応となる基準を上記表の2つの最高基準で申請する理由は、JCI本部担当者から、「最高基準であるこの2つの基準での申請は、今後基準廃止とはならない」という事を確認したからです。表にもあるように、対応基準とされていた基準が、その後、廃止された事実がある為、船検対応バッテリーがその後、非対応のバッテリーになる事を防ぎたいという事からの対応です。

JIS C 8715-2レポート
IEC62619レポート

また、バッテリー自体の安全性をテスト機関に認められることも重要と考えています。リチウムバッテリーは、皆さんもご存じのように「安全」なものではありません。その安全性を長い時間とコストをかけても、電池とBMS両方を試験して、第三者機関に認められる事が、とても重要な事と認識し、取得を続けています。

*下記表の基準番号とは上記表の基準番号となります。

種類SE1230SE12750SE121000SE15500SE151000SE151800SE24600SE24900SE36500SE36700
基準番号無し無し無し無し無し①、②
備考検査期間申請中(3月中旬頃)検査期間申請中(3月中旬頃)対応済み対応済み(現行ケース)対応済み(現行ケース)検査機関申請中(2月初旬頃)対応済み(1個前のケースから)
弊社バッテリー船検対応状況

今後の船検対応バッテリーについての所見

前述の通り、船検対応と言えども、幾つかの基準種類に分かれています。今後この船検対応がどのように推移するかは流動的です。しかし、昨年末PSE電気安全法が改正された通り、BMSの安全性が求められるようになったように、リチウムバッテリーの安全性にはBMSの性能基準は重要となります。リチウムバッテリーの動作はBMSで制御されます。それが規定されるという事は、過充電での事故(BMS制御不能)が多いという事です。そのような事からも、リチウム電池ブロック+BMSの安全性が必至となるのではないでしょうか?「船検対応とされているバッテリーが、どの基準で対応となっているかを確認されることも重要と考えます。

PSE電気安全法の審査基準改正

令和4年(2022年)12月28日より電気安全法が改正されました。今までの基準では足りなかった基準を補うために改正が行われました。大きな変更点は保護回路基準が定められていなかった別表第9基準を、国際規格に対応した別表第十二基準に1本化し、BMS性能の厳格化となったようです。

別表第十二基準とは!?国際規格IEC62619、日本規格JIS C 8715-2に準じる

別表第十二

弊社では、移動用として使用するリチウムバッテリーを先行してIEC62619/JIS C 8715-2を取得してまいりました。それは、リチウムバッテリーには重要な役割を果たすBMSを検査する項目があり、それをテストし認証を受ける事により、安心・安全につながる思いで各バッテリーで取得を続けてまいりました。また、この認証は船検対応出来るバッテリーとして高いランクで認められるため、取得を続けていますが、PSE電気安全法でもこの認証を基準値として改正されたとの事です。

冬季休業のお知らせ

平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら下記日程を冬季休業とさせていただきます。

■冬季休業期間
2022年12月29日(木) ~ 01月05日(木)

尚、今年受注受付日は12月26日迄となります。以降受注頂いた商品や休業期間中にいただいたお問合せについては、営業開始日以降に順次回答させていただきます。
皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます

魚探用大容量バッテリー15V180Ah近々発売開始!!

定格15V180Ah(2700Wh)の大きな電力を供給できるバッテリー、SE151800を発売します。このバッテリーは、16.8V~12V電圧範囲内で使用できるバッテリーで、魚探の作動電圧に合わせた電圧となっています。魚探の作動下限電圧が11V付近に設定されている魚探にも電圧不足になる事無く、電力を供給し続けます。

大容量のメリット!!充電無しでも使用二日目も安定の電力供給!!

1日に使用したバッテリーを、充電せずに2日目も使用可能にするために、180Ahの電力を詰め込みました。これで、充電を気にせずに2日目も安心して魚探を使用できます。大きな電力を使用するリチウムバッテリー。「ブレーカーが落ちて充電が出来なかった!!」なんて事があった経験はございませんか!?そんな不安を解消する大容量バッテリーの重量は「15.8kg」です。この電力で15.8kgというのも大きなメリットです。

国際安全規格 IEC62619取得

移動体に使用されるリチウムバッテリーの安全規格IEC62619を取得しました。これで、日本国内の船検を高い基準でクリアするバッテリーとなります。

*現在、日本国内における船検対応バッテリーには、幾つか異なる基準で認められるようになっています。電池のみの基準や、その他の基準でとりあえず対応となっている場合もございます。その場合、現在船検対応と認められていても、今後認められなくなる基準もあるようです。電池と基板の両方の安全性をテストして認証されるIEC62619は、高い基準で安全性を認められている為、今後船検非対応となる事はありません。

*IEC62619を取得は完了しましたが、小型船舶検査機構に資料を提出し、資料確認が終了すれば、SE151800が船検対応バッテリーとなります。

発売日は12月上旬となります。

個人輸入したリチウムバッテリーとは何が違うのか!?

最近よくこんなご質問を頂きます。

「個人輸入でリチウムバッテリーを購入する際、何に気を付ければ良いですか?」や、「個人輸入でリチウムバッテリーを購入したんですが、修理していただけますか?」などのご質問、弊社では状況に合わせ回答と対応はさせて頂いておりますが、個人輸入をお考えの方々は一番に「リスク」を考え熟慮してください。個人輸入で購入できるバッテリーと何が違うか!?それは即答しますが、日本でリチウムバッテリーを販売している企業は、「責任とリチウムバッテリーが社会に貢献しているという自負」これを持って事業を行わせて頂いているのです。全てとは言いませんが、個人輸入で購入できるバッテリーを販売している企業の中には、「責任と自負」が無い企業が存在する事も事実です。

バッテリーの組み立て方と使用される部材の違い

最初に提示した画像3種類がEVOTECバッテリーブロック、この画像3つは個人輸入で購入されたバッテリーブロックとなります。まずシルバーのガムテープ状のものに包まれていた電池ブロックを開けてみると、雑に溶接されたニッケルと、雑に接続されているBMS配線が露わとなります。ニッケル部分が錆びている事が分かると思いますが、錆びたニッケルは抵抗が増える事と、ニッケルが切れやすくなってしまい、溶接が取れてしまう危険性があります。錆対策されたニッケルも使用されていない事が明らかです。その他ニッケルはバッテリーのピーク電流値を考慮して選択されなければいけません。厚さ、太さで対応電流値が異なるのです。

BMS配線も危険です。このBMS配線は、ブロック毎に分かれている電池の情報をBMSに収集する配線です。電池ブロック+に接続される配線、電池ブロック-に接続される配線等に分かれます。よってこの配線が外れ触れ合う事があれば、ショートしてしまう事は必然です。

バッテリーを安全に使用してもらう為の責任

弊社ではバッテリーを安全に使用して頂く為に、ディープサイクルバッテリー全てPSE適合検査を行い、自主検査して出荷しております。これを「PSE認証」と言って表現している業者がいますが、これは誤認です。PSEは経済産業省に認証してもらうものでは無く、自社で電気安全法に則り、適合検査を行い、自主検査を行って販売する、自社責任で行うものです。よって大手インターネットモール等で「PSE認証」と謡っている企業のバッテリーは上記定められている行為を行っていない事が判断できます。

弊社ではディープサイクルバッテリー全て電気安全法に則り、適合検査を受けております。また船検対応を目的に取得したIEC62619の安全規格ですが、これは移動体に使用されるリチウムバッテリーの安全規格となり、初めてBMSの性能基準を設けた規格という事もあるので、なるべく多くの弊社バッテリーも取得しようと努めています。現在は3種類の弊社バッテリーがIEC62619認証されています。(これは国際電気標準会議に認められる規格です。)

バッテリー以外にも気を付けなければいけない個人輸入!!それは充電器!!

これまでリチウムバッテリーについてお話しさせて頂きましたが、このリチウムバッテリーを充電する為の充電器がとても大事になります!!今回は割愛させていただきます。次回にでもお話させていただきます。

新充電器開発中!!

現在充電器を開発中。この充電器のコンセプトは、防水と省電力、加えてリチウムバッテリー以外のバッテリー(鉛・AGM等)に対応する充電器を開発中。

省電力充電器の重要性

リチウムバッテリーの場合、充電器の電力が大きくなってしまいます。ある程度大きな電流で短時間に充電できる事がリチウムバッテリーのメリットでもありますが、現在の日本の電気事情では高出力充電器が問題となる場合があります。

日本の交流電源事情は100V、一般的なブレーカーは20Aとなっています。100V×20A=2000Wということですので、それ以上の電力が必要となればブレーカーが落ちてしまいます。

リチウムバッテリー充電器は高出力

24V、36Vの電圧ともなるリチウムバッテリーを充電する場合、充電電流値にもことなりますが、500W以上の電力が必要となります。ともすれば、4台充電器を同時に動かせばブレーカーが落ちてしまう事が想定できます。ブレーカーが落ちて全く充電ができないという事も多々あるようです。

100W充電器の開発

省電力すれば、充電に時間がかかるのがデメリットとなりますが、メリットもあります。充電器を冷ます冷却ファンが不要となり、防水にできます。今回の開発中の充電器はIP65を取得する予定です。充電電流値が小さくなりますので、「補充する充電器」という認識でご使用頂く事を想定しています。

多種多様のバッテリーの充電電圧に適合

リチウムバッテリーと言っても、マテリアルによっては充電電圧がことなります。その異なる充電電圧もLi-ion、Lifepo4に対応できるように充電電圧を設定します。また、鉛、AGM等のバッテリーの充電電圧にも対応できるように開発中です。

贅沢!!魚探用超大容量バッテリーテスト開始

魚探用大容量バッテリーSE151800

近年リリースされる魚探等の電動器具は、消費電力が大きくなっているために、電源供給側でもあるバッテリーには大きな負荷がかかるようになってきています。弊社現行品の魚探用バッテリーSE151000(15V100Ah)でも、容量不足を心配される方が増えて、お問い合わせも多くなってきています。

大容量電池に対応するためにオリジナルケースを制作

大容量電池に対応するために設計された新ケースに搭載しています。これは、弊社のSE36700(36V70A)、SE24900(24V90A)にも採用しているケースですが、バッテリー内の配線の取り回し、BMSの接続位置、充放電時の電池熱の放熱等の地味ですが、バッテリーをより長く使用してもらう為に工夫を加えたケースとなっています。

15V大容量のメリット

15Vバッテリーの電圧範囲は12V~16.8Vです。ほとんどの魚探作動電圧内の為、電圧を気にせずご使用いただけます。また12Vよりも電圧が高いため、消費される電流値を下げられる為に、12Vバッテリーの同容量よりも、より長くご使用いただけます。また、なんと言っても軽いです。15V180Ahで「15.8kg」です。また、大きな電力を保持するバッテリーですので、数台の魚探を接続してご使用いただいても、全然容量が減らず「深放電」状態にならないので、電池負荷が少なく済みます。毎回の充電もいらなく、続けてご使用いただけると思います。

発売は未定ですが、発売を念頭に置いてテストを開始します。

新ケース 防水機能と難燃性向上 

EVOTECオリジナル新ケース

2022年9月1日から価格変更に伴い、SE36700とSE24900のケースをオリジナル設計のバッテリーケースへと変更となりました。今までの防水機能に加え、難燃性試験UL94 V-0規格を取得しました。

防水規格 IPX6取得

前ケースより引き続き防水規格 IPX6を取得。結構強い水圧をかけてテストしています。これにより防雨に対しても防水機能を発揮します。

IP規格テスト機関
IPコード保護のレベル
IPX0保護なし
IPX1鉛直に落ちてくる水滴から保護
IPX2角度15度以内で落下する水滴から保護
IPX3角度60度以内の雨などの散水から保護
IPX4あらゆる角度からの散水から保護
IPX5全方位からの噴水から保護
IPX6全方位からの強い暴噴水から保護
IPX7ある程度の水に浸しても影響がないように保護
IPX8潜水状態の中で影響がないように保護
IP規格一覧

難燃性規格 UL94 V-0を取得

UL規格はアメリカの認証機関が制定する製品安全規格です。
製品の機能や安全性を証明を目的としています。
その中でUL94というのは、プラスチック材料の難燃性を表す尺度で、材料の燃えにくさの規格です。

(優)5V-A>5V-B>V-0>V-1>V-2>HB(劣)

UL94 V-0規格テストパス証明書

UL94 V-0は、試験片を垂直に保持し、下端に10秒間接炎します。 10回の燃焼を繰り返し、炎を離した後、燃焼を停止するのに必要な時間の合計を算出します。 総燃焼時間が50秒未満で、燃焼滴下物が発生しない場合、その材料はUL94V-0として分類できます。

家電製品で難燃性の材料を使用する場合、V-0 以上が望ましいとされています。
また、ABS樹脂の難燃性の基準としては V-0 / V-2 / HB が一般的に用いられています。弊社の新ケースはUL94 V-0となります。

SE24900は新た国際安全基準 IEC62619を取得

SE36700に加え、SE24900とSE24600も国際安全規格 IEC62619を取得しました。

夏季休業のお知らせ

2022年8月11日(木)~8月16日(火)まで
上記の期間休業とさせていただきます。
ご不便をお掛けしますが、何卒ご了承の程お願い申し上げます。

尚、休業中に頂きましたご注文、ご依頼等は8月17日より順次開始させて頂きます。