インバーター選択には見えない事実が大事!!

DC→AC変換インバーターは、キャンプ等の人気からご使用される方も増えたに違いありませんね。いろいろなインバーターが発売されていますが、皆さんのインバーター購入動機は何になりますか?

もちろん価格もありますね!!または、蓄電池一体型のポータブル電源は今凄い人気商品です。わざわざバッテリーとインバーターそれぞれ持って行かなくても、ポータブル電源ならば一体化されているわけで、面倒でもないですからね!

そこで今回はインバーター比較テストする事にしました。今回は高出力の電源を長い時間使用する事を想定したテストですので、ポータブル電源は次回とさせていただきます。長い時間使用可能をうたっている製品もあるらしいですが、ポータブル電源では少し難しいと考え、次回違う視点からテストしたいと思います。今回は正弦波の最大1500Wインバーターをうたっているインバーターを使用して比較テストします。

1個は有名通販で販売されていた、12V1500W正弦波インバーター。もう一つは弊社のSP-12150 12V1500W正弦波インバーターです。

弊社インバーターテスト時の停止は、インバーター側ではなく、バッテリーの電池温度安全装置が作動した事により起こりました。この安全装置は電池温度が60℃以上に達した場合停止します。またインバーター側のアルミケース外側の温度も50℃近くに達しています。これが人気のポータブル電源は一緒になっているんですよね!?ポータブル電源のリチウム電池は高温にさらされているという事になりますね!リチウム電池の容量低下は温度に大きく左右されます!

あ!ポータブル電源については次回という事で!!

それでは・・・・・・話はインバーターに戻ります。

最大同電力1500W出力可能をうたっているインバーター同士で何故こうも稼働時間に違いが出てくるのでしょうか?大きな性能差はどこから来るものなのでしょうか?インバーターを購入された方の中で、うたっている最大電力まで使用できなかった!!という方がいらっしゃると思います。もちろん疑似波インバーターならば、使用する電気機器が制限されるのはわかります。今回は両方とも正弦波をうたっています!!正弦波・・・・・・・・・・・・・・・・

正弦波を確認してみたくなりました!!

そこで・・・・・オシロスコープで確認してみました!!

交流AC電源では機器への影響を考慮して、電気事業法に101Vの上下6Vを超えない値とされています。

電圧不足は使用される機器の動きに不具合を起こします。例えばプリンターの場合、印刷までたどり着かず停止する等を起こします。

また、過電圧も電気機器のコンデンサー等を壊してしまいます。

このように電圧の安定供給の出来ないインバーターは、電気機器を正しく作動出来ない事はもとより、壊してしまう可能性があります。

皆さんはインバーターを購入するとき、何を基準で購入しますか?!それは性能ですよね!!ただ大事なことは見え難いんです!!どんな事も・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ある企業様からOEMバッテリー依頼

ある企業様からオリジナルバッテリーを作成したいとご依頼を受けました。                            それは24whという小さい電力を動力とするもので、なるべくコンパクトにしたいという要望がありました。その他は、消費電力:24wh 稼働時間:8時間ぐらい。これらの要望を取り入れてバッテリーの試作品を作りました。

このバッテリーの緒元は下記の通りです。

稼働電圧:9.0V~12.6V 最大電流値:5A 過放電保護装置装備                寸法:134mm×68mm×83mm

使用する電力を細かくターゲットできると、バッテリーの価格は抑えることが出来ます。    電池の数、BMS(基板)の性能、配線の太さ等を明確化できるからです。

24whの小電力バッテリーには、BMSも小さいものを使用できます。配線の太さも直径2mm程度のものでまかなえます。このように電源を使用する機器が定まっていて、消費電力や稼働時間が分かれば、その機器に合わせた電源を製作する事も可能です。

弊社では、企業工場で使用されるロボットの電源、アミューズメント施設の乗り物電源、電飾看板電源、移動販売車両の料理に器具に電源等に使用されています。企業様のOEMバッテリーのご相談も賜っております。

ご相談は下記リンクまでお送りください。

企画 | evoltec | エヴォルテックジャパン (evoltec-japan.com)

プリウス社外電池交換その後について

純正電池から社外リプレイスバッテリーに交換

以前ブログでも紹介した30系プリウスの駆動用バッテリー交換後のその後のお知らせです。

約30%容量低下した純正バッテリーを、約2年間使用した約9%容量低下した交換したプリウスの実走行データになります。

(*テスターを兼ねてデーターの蓄積を行ってくれたH様には感謝します。)

大きな実走行データの差が如実に!!

平均燃費は3.05km/1L(同時期計測)の差が出てきました。これは大きな違いです。満タンから次の給油までの走行距離を、交換前10回分と交換後10回分を比較した場合、124.5kmの差が出ていました。これは走行環境にも左右されるために一概には言えませんが、平均燃費の違いから、月1,000km走行(1日約30km走行)の場合、月ガソリン代で¥1,600違いが出てきます。年間では2万円弱の違いが出てきます。走行距離が多ければ多いほど、この恩恵は大きくなります。

電池容量が燃費に大きく影響します!!

プリウスバッテリーのチェックランプ表示は、約70%の容量が低下した場合に点灯すると言われています。70%の容量低下とは電池容量が2000mAh以下になったときに点灯します。この2000mAhとは、上記比較純正電池が約4600mAhですので、半分以下に落ち込んでやっとハイブリット警告灯が点灯する事になります。という事は、ハイブリット警告灯が点灯していなくても電池容量は低下していて、大きく燃費が落ち込んでいることを想定できます。

下の図はハイブリット警告灯が点灯した電池のデータです。2000mAhを下回る電池が多数見受けられます。これを全て新品リプレイス電池に交換しました。

走行距離が長い方には、新品リプレイスバッテリーはお勧めです!!

走行距離が長く、まだまだプリウスには手放せないという方には、大きなメリットが電池交換にはあります。ガソリンが高止まりしている昨今、電池リフレッシュを考えてみませんか?

今人気のポータブル電源の検証依頼を受けて

これは今人気のポータブル電源。キャンプ人気を受けてかなり売れている機種らしい。しかしこれを購入した方から調べてほしいと依頼を受けました。

このユーザーさんが疑問に思ったことが下記の通りです。

1)思ったより容量が少なく。使用できる時間が少なく感じる。

2) 1000Wまで使用できるとあるが、1000Wの電子レンジは動かなかった。

3) 上記2件から壊れているのではないか?

この3件を検証しました。

大容量278400mAhという見出し!!

278400mAhは確かに大容量。Ah換算すると278.4Ahとなります。しかし、別に12V・24Vという事は明記されていません。これはこの電池の定格電圧3.6V 2900mAhの電池が96本ユニットなっている蓄電池です。この蓄電池は3.6Vが6直列の16並列になっています。つまり、定格21.6V(最大25.2V)46400mAhとなります。46.4Ahの容量という事になります。

見出しは嘘ではありません。しかし、通常12Vだの24Vで〇〇Ahの表記で慣れている為に勘違いはしますが、この電源に使用されている電池の容量は278400mAhになります。例えば、この最大使用可能電力の1000Wで使用した場合、約1時間で終了する事になります。

最大1000Wの電源に使用可能!!について

まず電子レンジの1000Wをこのようなポータブル電源や、インバーターを使って出力した場合、1000Wの出力では収まりません。AC→DC変換ロスもありますから15%ほど電力は大きくなります。よって1000W電子レンジには使用は出来ません。

左がこのポータブル電源のインバーター/ 右が弊社の1500W対応のインバーター

インバーターの比較を見ても分かりますように、ポータブル電源の長所はコンパクト、軽量です。ポータブル電源に組み込まれているインバーターもコンパクトになって当たり前です。しかし、両方とも正弦波を謳っています。正弦波は疑似波と比較すると、スイッチング消費(熱)が発生します。これを効率よく放熱する事も重要となります。コンパクトになるインバーターは放熱性が問題で、大きな電力を必要とする電源には向きません。

検証してみて改めて思う事!!

ポータブル電源を検証してみて思うことは、まずお客様からの疑問でもあった、この電源故障は無かった事。容量も最大使用電力も偽りでは無かったことが分かります。しかし、分かりにくい事も確かです。せめて大容量の〇〇〇〇〇〇mAhの表記はやめた方が良いと思います。ただとても軽量でコンパクト、とても便利なものには間違いないです。小さな電源を使用する電源にはもってこいの電源になります。しかし、大きな電源には向きません。このコンパクトが邪魔するからです。このようなポータブル電源は、充電・放電全ての機能が1つに収まっています。

弊社の24V60Ahを約1000W放電・充電したデータ

この画像グラフは弊社の24V60Ahのグラフです。このポータブル電源と一緒の表記にすると420000mAhの容量となります。つまり、141600mAhも容量が多くなります。しかし、バッテリーのみでの放電・充電でも電池温度は40度を超えるのです。これに充電器が内蔵・インバーターが内蔵されるポータブル電源は、電源内の温度がどこまで上昇されているか分かりません。かなりの温度上昇が予想されます。

自分の使用方法を考慮した選択が必要

今、このようなポータブル電源からインバーターを介しての電源使用等が増えてきました。メーカーの数字を鵜呑みにするだけでなく、いろいろな考察が必要となっているのが現状です。電化製品の消費電力、AC→DC変換ロス、使用時間、入出力電圧等を踏まえて使用電源を選択する事が重要です。

EVOTECインバーター高出力電気機器使用例

電気ストーブ・電気プレート・エアコンへ使用!!

電力900Wの電気ストーブ、電力1300Wの電気プレート、最大電力5200Wのエアコンに弊社リチウムバッテリー EV24900(24Vバッテリー 容量90Ah)と弊社インバーター SPI24150(1500W ピーク3000W)を組み合わせて使用してみました。

多種多様な電気機器に使用可能!!

いろいろな電気機器に使用可能な事が実証された思います。これはバッテリーの最大出力にもよりますが、インバーター側も良質な正弦波、正確なスイッチング機能、高い放熱性がなしえる事と言えます。これはインバーターの性能に左右されます。

EVOTECディープサイクルバッテリーご使用の方は、いざという時の電力確保になります。

EVOTECインバーターはEVOTECディープサイクルバッテリーの電圧に合わせて、EVOTECディープサイクルの容量を最大限にご利用できるように設定しています。先日の地震後にあった急な停電等に、このインバーターがあれば通常ご使用しているEVOTECディープサイクルバッテリーが貴重な電力となります。

電圧だけでは分からない電池のコンディション……..

プリウス電池の状況判断

プリウス駆動用バッテリー警告灯点灯。距離としては150,000kmぐらいでした。ディーラーに調べてもらったとの事で、電池の一つが電圧が降下している事が判明。弊社に相談がありました。

これがディーラーで示された測定結果。電池ブロック7のみが12Vの電圧を示し、他が14V台の電圧を示しています。もちろんディーラーでの交換ではユニット交換ですが、弊社では電池1枚交換でも直す事は可能です。しかし、電池の状況を調べることが優先事項です。

電池測定 25時間かかるんです!!

この測定は25時間ほどかかります。放電と充電を繰り返すのですが、回生で充電されるような負荷を想定して充電でかなり高い電圧負荷をかけます。そのような工程を繰り返して、偽走行状態を作ります。そのようにしないと本当の電池の状況は判断できません。そのような測定を行った結果が次の表です。

測定結果!!

緑色が濃ければ濃いほど、劣化していて容量低下している電池。赤が濃いほどまだ容量が残っていて使用できる電池。4000mAh以上が使用に差支えのない電池と評価しています。12枚の電池が4000mAh以上で、16枚の電池が4000mAh以下でそのほとんどが1000mAhの電池で使用不可と判断している電池です。上記の表は電池配列のまま測定しています。ユニット両端の電池よりもユニット中央に配置されている電池の劣化が激しい事が分かります。熱の影響によることも考えられます。

やっぱり新品の電池に交換する事に!!

電池の1個や2個ぐらいの劣化ならば、電池交換でと淡い期待を持ってのお問い合わせでしたが、電池状況がこのような状況を受けて、全ての電池を社外の新品電池に変更することに。中古の電池や、中古のリビルト電池等も選択肢があったようですが、どれも電池の状況が分からない不安があることから、新品ユニットリプレイスバッテリーに交換しました。

電圧だけでは判断は難しいです。

インバーターの選択基準は!?

皆さんがインバーターを選択する基準は何でしょうか?おそらく、全ての電気機器に負荷をかけたくない為、「正弦波」インバーターを選択されると思います。また、使用を想定する電気機器の電力も想定して選択されると思います。

表示内容と違うことも………..

しかし、表示内容を疑いたくなる事も多々あるみたいで……….何故でしょうか?もちろん電子レンジのように、600Wにして使用しても直流電源からインバーターを介して使用すると、1400Wぐらいの電力を消費してしまう事もあります。しかし、ただ単に表示電力を発揮せずに止まってしまうインバーターがあるのも事実です。

何が違うのか?!

上記の画像は、左が通販で販売されていた、12V 1500W/3000W(peak)のインバーター。右が弊社の12V 1500W/3000Wのインバーターです。2つともスペックとしては一緒になります。

ピンクで記したのがコイル。コイルは電流を安定させる効果があります。EVOTECインバーターでは数多くまた大きなコイルが設置されています。

緑色で記したのがMOSFET。この部品が直流から交流に変換する際スイッチングを行い電圧を昇圧させています。よってスイッチング損失により、熱が発生するため、その熱を効率よく冷やすことも重要となります。EVOTECインバーターでは多くのMOSEFTを本体ボディーに密着させて、本体全体で熱交換を促しています。

また上記画像を見ていただければ一目瞭然ですが、配線・部品の配置も混在せずきれいに配置されていることが分かると思います。大きな電流・スイッチングによる昇圧を考えれば、丁寧に配置された部品・配線もインバーター選択の大きな条件になるのではないでしょうか!?

EVOTECディープサイクルリチウムバッテリーで600W電子レンジを使って、冷凍食品を解凍!!

電子レンジをインバーターを介して、リチウムバッテリーで動かしてみました。電子レンジは最大で600Wの電力となっています。バッテリーはEVOTECディープサイクルバッテリー SE24900!24V90Ahのリチウムバッテリーですが、最大で29.4Vという鉛バッテリーとは比較できないくらい高電圧です。インバーターはEVOTEC SPI-24150(近日発売)このインバーターは、EVOTEC24Vバッテリーの電圧に合わせ特別に制作したインバーターです。もちろん正弦波で、使用する電気機器を選ばずご使用いただけます。最大で1500W(突入電力3000W)まで対応可能となっています。
セブンイレブンのパスタ冷凍食品を600Wに設定して、解凍してみます。ちゃんと解凍できるか!?どれくらいの電力をバッテリーから必要とするのか検証します。

600Wの電子レンジでも電力を測定すると、最大1400W弱という大きな電力をバッテリーから得ていました。600W電子レンジをインバーターを利用して使用する場合は、1500W対応正弦波インバーターが必要となります。

EVOTECインバーターはEVOTECリチウムディープサイクルの稼働電圧に合わせた、特別生産モデルです。Lifepo4リチウムバッテリーでは、稼働電圧が合っていない為、使用できません。

長寿命の実証

4年間使用したEV-360の容量測定結果

4年間使用してきた弊社リチウムバッテリー。

SUZUKIのGSX1300Rに4年間の歳月装着されていた弊社リチウムバッテリー。(旧型)新型とはケースの違いで、中の電池等は変わっていない。その4年使ってきたバッテリーを交換する事になったとの事。

使用していて特に問題は感じていないが、鉛バッテリーの時は使えても1年半ぐらいだったとの事で、「いくらリチウムバッテリーと言えども、4年使用していたら、何時使えなくなるかわからないので、新EV-360に買い替える事になったとか………

そこで、「じゃどれくらい容量が残っているか測定しよう!!」という事で弊社に依頼がありました。

容量測定の結果は7.201Ahとなりました。このバッテリーの新品時の容量は7.500Ahです。4年間使用しての容量低下は0.299Ahでした。

この結果からバッテリーは、4年間使用していても容量低下がない新品状態でした。鉛バッテリー時は1年と少しで必ず使用できなくなっていた事から、オーナーもかなりびっくりした様子でした。

しかし、これはリチウムバッテリーの使用環境が良かった事も、容量低下をしていない要因に挙げられます。

1、充電電圧の管理において、14.6V以上にならず、過充電を起こしていない。

2、弊社CUTBOX(カットオフスイッチ)も併用しており、長期間乗らない時期の過放電を防いでいた。  

リチウムバッテリーは魔法のバッテリーではないですが、正しい使用方法、管理で長寿命は必ず実現します。

ご参考ください。