バッテリー内の情報をスマートフォン等のデバイスを通じて確認する事が可能となりました。確認できる情報は多岐に渡り、その情報からバッテリーの症状の他、バッテリーに接続している機器の不具合も察知する事も可能になります。
技術基準適合証明書を取得する事で、ユーザーの方々が、電波利用する際の届け出を免除でき、知らずして法令違反となる危険性を回避し、安心して電波を利用する事ができます。
1. バッテリー残容量:残りの容量を確認
2. 充電電流値:充電時の電流の値
3. バッテリー電圧:バッテリーの現電圧
4. 放電電流値:放電時の電流の値
5. 電力:放電・充電時の電力(異常値で接続機器の不具合を察知)
6. バッテリー内温度:電池温度(電池温度を確認)
7. ブロック内電圧差:バッテリーブロック最大電圧差(この電圧差が広がる事でバッテリー不具合を確認)
8. ブロック毎の電圧差:バッテリーブロック毎の電圧(ブロック毎の状況確認)
バッテリーを並列に使用する場合の危険性、安全に使用する場合のポイントについて説明します。
1. 電圧の不均衡による影響
並列状態で充放電を行うと、それぞれのバッテリー電圧不均衡が発生します。この電圧不均衡が発生すると、電圧が高いバッテリーから低いバッテリーへと電流を流し、電圧を等しくしようと作用が発生します。この作用により、急速な電流が流れる事による熱が発生します。この熱により、バッテリー基板のBMSを過熱損傷を与えたり、電池への負荷で電池の性能を著しく低下させる可能性があります。
2. 容量不均衡による影響
例えば、同じ電圧であっても異なる容量のバッテリーを並列して使用した場合にも、電圧不均衡と同じような影響が発生します。容量の小さい方のバッテリーは、容量の大きいバッテリーよりも、電圧降下するスピードが速く、そのような場合はバッテリー内セルの内部抵抗が早く高くなり、バッテリーのパフォーマンスを早期に落としてしまいます。
3. 内部抵抗が不一致の影響
上記の電圧、容量の不均衡による影響を受け、内部抵抗の不均衡の電池を使用続けた場合、充電中や放電中による熱により、リチウム電池が過熱され、エネルギー放出を制御できなくなり、火災に繋がる可能性があります。
4. 並列仕様で使用したバッテリーは、個別交換出来ない。交換は全交換
例えば2個のリチウムバッテリーを並列で使用し、1個のバッテリーが壊れた場合、壊れたバッテリー1個を交換してもダメです。2個とも交換しなければなりません。何故かと言うと、1個だけ新しいバッテリーにしても、上記のような、電圧、容量、内部抵抗が異なります。1個だけ交換しても直ぐにバッテリーが壊れてしまいます。
安全にリチウムバッテリーを並列使用していくには、個々のバッテリー全体の電圧管理と1つのバッテリーブロック毎の電圧管理が必要です。
1. 新機能「ParaScope」について
この監視機能は、例えば並列使用を続けてバッテリー電圧に高低差が発生し、バッテリー間で勝手に充電が開始された時、大きな電流値をBMSが察知し、5Aの電流値に制限します。この制限を3分間維持し、その後解除しますが、まだ大きな電流値が確認される場合は、さらに3分間の制限を維持し、電流値の制限を繰り返し、バッテリー間の電圧バランスを整えます。
この機能により、同マテリアルの同電圧バッテリーであれば
容量が異なるバッテリーも並列で使用できるようになります。また、並列で使用していたバッテリーの内1個が故障し、新たなバッテリーに交換する際、通常は新旧のバッテリーを並列で使用頂く事は出来ませんが、その新旧バッテリーの並列使用も可能となります。
2. 新機能「VoltScope」について
正極材のマテリアルによって制御開始電圧は異なりますが、規定の電圧時にバッテリーブロック間の電圧高低差「50mv」を超えた時、強制的にブロック間電圧の調整を自動で行います。最大で2Aの電流値で調整します。
この機能で、ブロック毎のバッテリー電圧が細かくチェックされ、電圧補正を行う事でバッテリー寿命が数段長くなります。