
サーキット用とストリート用の選び方
スポーツカーの軽量化というと、
ホイールやマフラーを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし実は、バッテリー交換も非常に効果の大きい軽量化ポイントの一つです。
特に Toyota GR86 (ZN8) は
フロントオーバーハングにバッテリーが搭載されているため、
軽量化の効果を体感しやすい車でもあります。
ただし、GR86のリチウムバッテリー選びは
「軽ければ良い」という単純な話ではありません。
走行スタイルによって
- 軽量モデル
- 容量モデル
という選択があります。
GR86の純正バッテリー
GR86の純正バッテリーは
55D23RサイズとしてはD23クラスで、重量はおよそ約13kgあります。

リチウムバッテリーに交換すると?
EVOTECリチウムバッテリーの場合
| モデル(EVOTEC) | 重量 |
|---|---|
| EV-45B19R2 (サーキット用) | 約4kg |
| EV-70D23R2 (一般街乗り) | 約6kg |
純正と比較すると最大 約9kgの軽量化になります。
フロント荷重が変わる
GR86はフロントオーバーハングにバッテリーがあります。
この位置の重量が軽くなると
- フロント荷重低減
- 回頭性向上
- ステアリング応答向上
といった変化が起きます。特にサーキット走行ではこの違いを体感する人も少なくありません。
EPS(電動パワーステアリング)と電圧
GR86はEPS(電動パワーステアリング)を採用しています。
電動パワステはモーターでアシストを行うため、電源電圧の影響を受けやすい装置です。
ステアリング操作時には瞬間的に40〜80A程度の電流が流れることもあります。
バッテリー内部抵抗が高い場合、この電流で電圧が落ちることがあります。
EVOTECリチウムバッテリーは
内部抵抗(DCR)が低いため
- 電圧降下が小さい
- 電圧回復が速い
という特徴があります。結果としてEPSの動作電圧が安定しやすいというメリットがあります。


GR86の可変オルタネーター
GR86は従来の車のように常に14Vで充電しているわけではありません。
燃費向上のため可変オルタネーター制御が採用されています。
例えば
| 状態 | 電圧 |
|---|---|
| 通常走行 | 12.3〜12.8V |
| 減速時 | 14V以上 |
つまり減速時に積極的に充電する制御になっています。
リチウムバッテリーとエラーの話
最近よく聞くのが「リチウムバッテリーにするとエラーが出るのでは?」という話です。
実際にネット上では
- P0560
- P1C00
などの電圧関連エラーの話が出てくることがあります。
これは
- ECUが電圧挙動を監視している
- 鉛バッテリーとリチウムバッテリーで電圧回復特性が違う
といった理由で起きるケースがあります。今回、GR86にEV-45B19R2(サーキット走行モデル)リチウムバッテリーを交換する際にはOBDポートにバックアップ電源を接続して交換しました。
その結果
エラーコードは一切発生しませんでした。
バックアップ電源を使用することで
- ECUメモリー保持
- 学習値保持
ができるため、
エラーを防げた可能性があります。



リチウムバッテリー選択の基準
サーキット向けモデル
EV-45B19R2
軽量化を重視するならこちら。
特徴
- 最大軽量化
- 約9kgのフロント軽量化
- レスポンス向上
サーキット走行やスポーツ走行を楽しむGR86にはこの軽量モデルが最適です。
ストリート向けモデル
EV-70D23R2
街乗り中心のGR86には容量モデルという選択もあります。
特徴
- 大容量 70Ah
- 安定した電圧
- 余裕のある電力供給
電装品が多い車両や日常使用が中心の方にはこちらが安心です。
総括
GR86のリチウムバッテリーは軽量化パーツでもあり電源チューニングでもあります。
走行スタイルによって
- サーキット向け軽量モデル
- ストリート向け容量モデル
という選択があります。軽さだけではなく使い方に合わせて選ぶことが重要です。


